



スリリングな滑り出しを見せたIZODインディカー・シリーズの開幕戦セントピーターズバーグにおいて、佐藤琢磨は予選でフロントロウを獲得し、決勝でも上位争いを演じた。最終的な成績は残念な8位に終わったが、それでもシーズン序盤にポイントを手に入れられたのは素晴らしいことだ。
また、インディカー・シリーズに参戦して4シーズン目を迎えた琢磨は、今季よりAJフォイト・レーシングのダラーラ・ホンダを駆ることになったが、彼らとともにレースを戦うのも今回が初めてだった。シーズン前のテストで抜群の成績を残した琢磨とチームは良好な関係を築きつつある。
「開幕戦に挑むときはいつでもワクワクするものですが、新しいチームと新たな挑戦をスタートする今年は、特にエキサイティングな気分を味わっていました」と琢磨。「開幕前に行ったテストはたったの3日間でしたが、準備は整っており、僕たちは勢いにのっていました。チームの誰もがやる気満々で、マシーンへの改良も行いました」
「セブリングのテストでは強い手応えを感じました。僕たちはトップタイムをマークしましたが、それ自体はさほど重要ではありません。大切なのは、これが僕たちにとって最初のテストで、メカニックたちのチームワークを考えても素晴らしいことでした。とにかく皆が笑顔を浮かべていました」
「その後、僕たちはコースのタイプがまったく異なるバーバー・モータースポーツ・パークでテストを行ないました。ハイスピードで、流れるようなレイアウトのこのコースでは、パフォーマンスを向上させる手がかりをいくつか見つけ出しました。チームは素晴らしい働き振りで、誰もがハードワークをこなしてくれました。僕たちはセントピーターズバーグに向かう前から好調だったのです」
金曜日と土曜日に行われたプラクティスでチームはマシーンのさらなる改良に成功し、3回目のセッションで琢磨はファステストラップをマークした。「最初のセッションは思い通りにいきませんでした。あまり満足のできないシャシー・バランスでしたが、問題点を突き詰めるのはそれほど難しくなく、それらはすぐに解決されました」
「今回、ファイアストーンは仕様を変更したコンパウンドと構造を持ち込んできました。それらとのマッチングは素早く終えられたので、僕たちは力強い走りを見せることができました」
「これらの結果から、僕たちはとても自信を持っていたし、落ち着いていられました。それでも、予選を迎えるときはいつも未知の部分が残されているものです。なぜなら、オプションのレッドタイアがどんなパフォーマンスを発揮するかは、実際に走らせてみるまでわからないからです。したがってチームは、プラクティスで得られたデータをもとに、推測で予選用セッティングを決めることになります」
予選が始まると、このセッティングが良好だったことが明らかになる。最初に行われたグループごとの予選で琢磨はウィル・パワーに続く2番手。12台が臨む第2ラウンドでも琢磨はパワーに続く2番手で、ポールポジションを決めるファイアーストン・ファスト6でも琢磨を破ったのはパワーひとりだけだった。
「本当にうまくいきました。チームのことを誇りに思うと同時に、とても頼もしく感じました。彼らは最高の準備をしてくれたのです。ポールを狙っていて、それが手に入らなければガッカリするのは当然ですが、これがこのチームでの初戦だったから、本当に素晴らしい働き振りだったと思います」
「僕たちのマシーンはレースでも安定して速いと予想されました。もちろん、楽観視しすぎるのは問題ですが、“いい仕事ができる”という自信はレース前のウォームアップに臨んでも変わりありませんでした。今回、僕たちはオプションタイアをウォームアップで試しませんでした。今年のセントピーターズバーグはレースの周回数が10ラップ増えたため、3ストップ作戦となることがほぼ確実と思われていました。つまり、決勝中に4セットのタイアを使うことになります。また、レッドタイアは決勝でも好パフォーマンスを発揮すると予想されましたが、予選以降に使えるレッドタイアは2セットまでと制限されているので、ウォームアップではこれらを使わずに温存することにしたのです」
トップ10グリッドのドライバーはそのほとんどが新品のレッドタイアを装着してスタートに臨んだが、琢磨は予選で使用した中古のレッドタイアを履いてグリッドについた。「これでうまくいくと考えていましたが、実際は逆でした。スタートではプッシュ・トゥ・パスなどを使って全力を振り絞ったものの、ウィルを攻略できませんでした。その代わり、たくさんのシボレー勢に追いつかれました。僕はバランスが完璧とは言いがたいマシーンで、なんとかそれを防がなければいけませんでした。やがてウィルには引き離され、背後には多くのドライバーが迫っていました。僕は、彼らの履くニュータイアに大きなデグラレーションが起きることを期待しましたが、それは実際には起きませんでした」
「チーム・ペンスキーはレッドタイアを見事に使いこなしていました。ウィルは前方に逃げ、直後にはエリオ・カストロネヴェスがつけています。しばらくするとペンスキーの1-2となり、僕は3番手に後退しました。その後、この日最初のコーションとなります。そのリスタートでは、今度もプッシュ・トゥ・パスを使いましたが、どうにもできませんでした」
「エリオとウィルはサイド・バイ・サイドになってターン1とターン2をクリアしていきます。2台はいまにも絡んでしまいそうなくらいの接近戦を繰り広げていました。僕はふたりの直後につけていましたが、エリオが首位に立ったとき、ウィルのコーナーからの立ち上がりが遅れた影響で、僕はフロントウィングを彼のマシーンと接触させてしまいました」
この段階では、ウィングにダメージが及んでいたかどうかは、はっきりとしていなかった。「とりあえずドライブはできましたが、ペースはよくありません。僕はタイアかフロントウィングのどちらかがよくないのだろうと思っていました。ただし、スポッターにも状況は把握できなかったので、そのまま走り続けましたが、やがてジェイムス・ヒンチクリフらに追い越されてしまいます。本当に苦しい状況でした」
「2回目のピットストップではタイアを交換し、ウィング調整を行いましたがバランスは相変わらずよくありません。3回目のストップではタイアとウィングを交換しました。これでバランスはずっとよくなりました」
ここから琢磨は猛反撃を開始。最終周にはジャスティン・ウィルソンをパスして8位でチェッカードフラッグを受けた。しかも、5位のスコット・ディクソン、6位のシモーナ・デ・シルヴェストロ、7位のEJヴィソらとの差はコンマ5秒を切っていた。
「最後のストップでは15番手までポジションを落としましたが、残り25周になってから僕は反撃に出て、ライバルたちを追い越していきました」と琢磨。「最後はジャスティンでした。いつも同じように、今回も楽しいバトルがたくさんあり、最終的にはコース上で順位を上げることができたので、最後は少しだけほっとすることができました。最後の周は本当にチャレンジングでしたよ!」
次のレースは、緑の丘に優雅な曲線を描くアラバマ州のバーバー・モータースポーツ・パークで4月7日に開催される。ただし、その前にテキサス・モーター・スピードウェイでオーバルのテストを行なう予定だ。「開幕戦はとてもエキサイティングで、そして多くの収穫がありました。フロントロウからスタートしたのですから、8位という結果では完璧とはいえませんが、今日はいいパフォーマンスを見せられたと思うし、チームがこなしてくれたハードワークには心からお礼を言いたいですね。ピットストップを含めていくつかの課題も残したレースでしたが、今シーズンの手ごたえを感じた開幕戦でした」
「バーバーに行くのが待ちきれませんね! いくつか改良しなければいけないところが残っていますが、本当に第2戦が楽しみで仕方ありません」
written by Marcus Simmon

POS. | DRIVER/TEAM | No | START | LAPS | LL | Status | PTS |
1 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 4 | 110 | 26 | Running | 51 |
2 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 5 | 110 | 42 | Running | 43 |
3 | Marco Andretti Andretti Autosport |
25 | 7 | 110 | 0 | Running | 35 |
4 | Tony Kanaan KV Racing Technology |
11 | 11 | 110 | 0 | Running | 32 |
5 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 20 | 110 | 0 | Running | 30 |
6 | Simona de Silvestro KV Racing Technology |
78 | 3 | 110 | 0 | Running | 28 |
7 | EJ Viso Andretti Autosport |
5 | 22 | 110 | 0 | Running | 26 |
8 | Takuma Sato A.J. Foyt Enterprises |
14 | 2 | 110 | 0 | Running | 24 |
9 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
19 | 13 | 110 | 0 | Running | 22 |
10 | Alex Tagliani Barracuda Racing |
98 | 17 | 110 | 0 | Running | 20 |
11 | Sebastien Bourdais Dragon Racing |
7 | 21 | 110 | 0 | Running | 19 |
12 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 14 | 110 | 0 | Running | 18 |
13 | Graham Rahal Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 15 | 110 | 0 | Running | 17 |
14 | Ed Carpenter Ed Carpenter Racing |
20 | 23 | 110 | 0 | Running | 16 |
15 | James Jakes Rahal Letterman Lanigan Racing |
16 | 18 | 110 | 0 | Running | 15 |
16 | Will Power Team Penske |
12 | 1 | 107 | 26 | Running | 16 |
17 | Oriol Servia Panther DRR |
22 | 12 | 104 | 16 | Running | 14 |
18 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
1 | 8 | 79 | 0 | Mechanical | 12 |
19 | JR Hildebrand Panther Racing |
4 | 24 | 78 | 9 | Contact | 11 |
20 | Sebastian Saavedra Dragon Racing |
6 | 9 | 72 | 0 | Contact | 10 |
21 | Tristan Vautier Schmidt Peterson Motorsports |
55 | 6 | 69 | 0 | Mechanical | 9 |
22 | Ana Beatriz Dale Coyne Racing |
18 | 25 | 55 | 0 | Mechanical | 8 |
23 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 16 | 50 | 0 | Mechanical | 7 |
24 | Simon Pagenaud Schmidt/Hamilton Motorsports |
77 | 19 | 26 | 0 | Mechanical | 6 |
25 | Dario Franchitti Target Chip Ganassi Racing |
10 | 10 | 18 | 0 | Contact | 5 |
佐藤琢磨、開幕戦を8位でフィニッシュ
2013-03-24
3月24日、フロリダ州セントピーターズバーグ発。
ホンダ・グランプリ・オブ・セントピーターズバーグでAJフォイト・レーシングからのデビュー戦を迎えた佐藤琢磨は、決勝で力強いスタートを見せた後、軽い混乱に巻き込まれましたが、その後も1.8マイル(約2.9km)の市街地コースでベストな成績をチームにもたらすべく粘り強く戦い抜き、8位でチェッカードフラッグを受けました。
ウィル・パワーに続く2番グリッドからスタートした琢磨は、最初のピットストップまでそのポジションを維持し、そこでユーズドのオルタネートタイアから新品のプライマリータイアに交換しました。ただし、ピットストップでミスがあり、ここで7.3秒を要したため、琢磨は3番手へとポジションを落とします。
32周目のリスタートで、結果的にウィナーとなるジェイムズ・ヒンチクリフが琢磨とバトルして3番手に浮上しますが、この途中で琢磨のフロントウィングを損傷させてしまいます。続く数周で琢磨はさらにポジションを落とし、45周目にコースの清掃のためにイエローコーションとなったときには6番手となっていました。
先のアクシデントでウィングストラットのひとつが部分的に壊れましたが、パーツの交換によって順位を下げることは避けたいと考えたチームは、琢磨がポジションを守れるようになったこともあり、補修作業を次のピットストップまで先送りすることにしました。その後、ヘルメットに組み込まれたドリンク・システムにトラブルが発生したため、ピットストップの際にメカがドリンクボトルを琢磨に手渡すことになります。さらにタイアを交換し、フロントウィングの調整を行った結果、琢磨は6番手から12番手へと転落しました。
次のストップではこの影響がさらに拡大します。ピットストップのタイミングが他のドライバーとずれたこともあり、琢磨は9番手まで順位を取り戻しましました。ところが、放り投げられたドリンクボトルを受け取ろうとした琢磨はエンジンをストール。これでレースに復帰したときには13番手となっていました。また、このとき琢磨はリードラップの最後尾につけていたため、彼をピットに呼び戻してフロントウィングの修正することを決断。この作業をチームは実に11秒以下で終わらせました。
琢磨はさらに給油のためにピットストップ。さらにポールシッターのウィル・パワーに不運が降りかかったこともあり、琢磨は13番手でリスタートに臨みました。
残り26周で再びリスタートとなります。ここで琢磨は5台をオーバーテイク。さらにファイナルラップでジャスティン・ウィルソンを仕留めて8番手となり、IZODインディカー・シリーズでNo.14ABCサプライのマシーンを8位完走に導きました。
佐藤琢磨とチームは今週の水曜日に行われるテストのため、テキサス・モータースピードウェイに向かいます。その後、短い休暇を挟んで、次戦が開催されるバーバー・モータースポーツ・パークへと移動する予定です。
佐藤琢磨のコメント
「レースは最初から苦しい展開となりました。2回目のリスタートでフロントウィングにダメージを受けてしまい、そこからは完調ではないマシーンでレースの大半を戦うことになりました。その後、フロントウィングを交換したときには15番手まで順位を落としました。そこからポジションを取り戻し、何台かをオーバーテイクできたことには勇気づけられました。レースに関してはいくつか見直したいこともありますが、今日は懸命に戦い抜きました。ハードワークをこなしてくれたABCサプライ・チームに心から感謝します」
ラリー・フォイトのコメント
「開幕戦でポイントがとれたことはよかったと思います。今日はとてもコンペティティブなマシーンでスタートしましたが、運がありませんでした。レース序盤にフロントウィングを破損させてしまいましたが、順位を落としたくなかったので、ピットストップは先送りしました。その後も問題はあったものの、とにかく走り続け、長いイエローコーションとなったときにクルマを修正し、コースに送り返しました。コース上で起きたことはちょっとした不運でしたが、シーズンの滑り出しとしては上々で、トップ10でフィニッシュできたことはよかったと思います。混乱に巻き込まれながらもトップ10でフィニッシュできたことは、我々のポテンシャルが高いことを物語っています。結局のところ、ついてない日に期待できるのは、こういうことだと思います」
(AJフォイト・レーシングのプレスリリースより)

POS. | DRIVER/TEAM | No | Time | Speed |
1 | Will Power Team Penske |
12 | 01:01.2070 | 105.870 |
2 | Takuma Sato A.J. Foyt Enterprises |
14 | 01:01.5776 | 105.233 |
3 | Simona de Silvestro KV Racing Technology |
78 | 01:01.7670 | 104.910 |
4 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 01:01.8229 | 104.816 |
5 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 01:01.8991 | 104.686 |
6 | Tristan Vautier Schmidt Peterson Motorsports |
55 | 01:02.0645 | 104.408 |
7 | Marco Andretti Andretti Autosport |
25 | 01:01.6883 | 105.044 |
8 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
1 | 01:01.7339 | 104.967 |
9 | Sebastian Saavedra Dragon Racing |
6 | 01:01.7944 | 104.864 |
10 | Dario Franchitti Target Chip Ganassi Racing |
10 | 01:01.8150 | 104.829 |
11 | Tony Kanaan KV Racing Technology |
11 | 01:01.9139 | 104.661 |
12 | Oriol Servia Panther DRR |
22 | 01:02.1483 | 104.267 |
13 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
19 | 01:02.1777 | 104.217 |
14 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 01:02.1198 | 104.315 |
15 | Graham Rahal Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 01:02.2709 | 104.061 |
16 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 01:02.1592 | 104.248 |
17 | Alex Tagliani Barracuda Racing |
98 | 01:02.3328 | 103.958 |
18 | James Jakes Rahal Letterman Lanigan Racing |
16 | 01:02.1658 | 104.237 |
19 | Simon Pagenaud Schmidt/Hamilton Motorsports |
77 | 01:02.4736 | 103.724 |
20 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 01:02.1715 | 104.228 |
21 | Sebastien Bourdais Dragon Racing |
7 | 01:02.6537 | 103.426 |
22 | EJ Viso Andretti Autosport |
5 | 01:02.1986 | 104.182 |
23 | Ed Carpenter Ed Carpenter Racing |
20 | 01:02.6634 | 103.410 |
24 | JR Hildebrand Panther Racing |
4 | 01:02.3179 | 103.983 |
25 | Ana Beatriz Dale Coyne Racing |
18 | 01:03.2551 | 102.442 |
佐藤琢磨、セントピーターズバーグで過去最高となる予選2位を獲得
2013-03-23
2013年3月23日、フロリダ州セントピーターズバーグ発
AJフォイトがオーナーのNo.14ABCサプライ・ホンダに乗る佐藤琢磨は、ホンダ・グランプリ・オブ・セントピーターズバーグにフロントロウからスタートすることが決まりました。琢磨と並んでスタートするのは、セントピーターズバーグで4度優勝したことのあるウィル・パワー(ペンスキー/シボレー)です。全長1.8マイル(約2.9km)の市街地コースにおける予選アタックは、琢磨にとってもチームにとってもこれがベストとなるものでした。
ファイアストン・ファスト6で105mph(約168km/h)の壁を破ったのはこのふたりだけで、パワーは1分1秒2のタイムをマークして従来のラップレコードを更新しました。琢磨とパワーはコンマ3秒差。そして自身にとって過去ベストの3番グリッドを獲得したシモーネ・デ・シルベストロ(KVレーシング/シボレー)は琢磨のコンマ2秒遅れでした。4番手以下はヒンチクリフ(アンドレッティ/シボレー)、エリオ・カストロネヴェス(ペンスキー/シボレー)、昨年のファイアストン・インディライツ・チャンピオンでルーキーのトリスタン・ヴォーティエ(シュミット・ピーターソン/ホンダ)というオーダーです。
AJフォイト・レーシングは、昨年のボルチモアでマイク・コンウェイが予選2位に入っているので、これでストリートコースでは2戦連続で好結果を得たことになります。ただし、このときコンウェイはエンジン交換によりペナルティを科せられ、12番グリッドからのスタートとなりました。
佐藤琢磨のコメント
「最高の気分です。これでチーム全体のモチベーションが上がりました。ウィンターテスト・プログラムを通じて、チームは本当に頑張ってくれました。ここにきたとき、マシーンのバランスはまずまずでしたが、予選用のセットにすると素晴らしい仕上がりになりました。セグメント1、セグメント2、セグメント3と、すべて2番手でした。これはチームにとって完璧な結果で、本当に嬉しく思っています」
琢磨がチームと契約した当初、コミュニケーションに関する不安が囁かれましたが、本日、琢磨はこれについて次のようにコメントしました。「僕たちには映画“ロスト・イン・トランスレーション”みたいな問題はありません。たしかにチームはテキサスのヒューストンで、僕は日本から来ましたが、コミュニケーションはとても良好です。メカニックは全開で働いているし、元気いっぱいです。チーム全体も闘志に溢れています。AJフォイト・レーシングの一員になれてとても幸せですし、誇りを感じています」
予選2番手となったときにフォイトが見せたリアクションについて質問された琢磨は「笑顔を浮かべてくれました。明日も彼が笑顔でいられることを期待しています」と答えました。
AJフォイト(チーム・オーナー)のコメント
「これまでのテストの結果から、琢磨が速いドライバーであることは知っていましたし、これまでのチームでも速さを証明していたので、我々はできるだけいいマシーンを用意したいと考えていました。今日、彼が成し遂げたことを誇りに思います。本当によかった」
ラリー・フォイト(チーム監督)のコメント
「このような形でシーズンをスタートすることができ、とても嬉しく思っています。今日の結果はこれまでの努力が実ったものであり、チーム全体がひとつになったおかげです。いまのところ好調なので、明日もいい成績を残したいと期待しています」
(AJフォイト・レーシングのプレスリリースより)

POS. | DRIVER/TEAM | No | Time | Speed |
1 | Will Power Team Penske |
12 | 01:01.4467 | 105.457 |
2 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
1 | 01:01.6252 | 105.152 |
3 | Simona de Silvestro KV Racing Technology |
78 | 01:01.6895 | 105.042 |
4 | Oriol Servia Panther DRR |
22 | 01:01.7650 | 104.914 |
5 | Takuma Sato A.J. Foyt Enterprises |
14 | 01:01.7703 | 104.905 |
6 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 01:01.7853 | 104.879 |
7 | Tony Kanaan KV Racing Technology |
11 | 01:01.8087 | 104.840 |
8 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 01:02.0039 | 104.510 |
9 | Tristan Vautier Schmidt Peterson Motorsports |
55 | 01:02.0459 | 104.439 |
10 | Marco Andretti Andretti Autosport |
25 | 01:02.0877 | 104.368 |
11 | James Jakes Rahal Letterman Lanigan Racing |
16 | 01:02.1030 | 104.343 |
12 | Simon Pagenaud Schmidt/Hamilton Motorsports |
77 | 01:02.1134 | 104.325 |
13 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 01:02.1962 | 104.186 |
14 | Graham Rahal Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 01:02.3596 | 103.913 |
15 | EJ Viso Andretti Autosport |
5 | 01:02.3622 | 103.909 |
16 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
19 | 01:02.3833 | 103.874 |
17 | Dario Franchitti Target Chip Ganassi Racing |
10 | 01:02.4086 | 103.832 |
18 | Sebastien Bourdais Dragon Racing |
7 | 01:02.4166 | 103.819 |
19 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 01:02.5031 | 103.675 |
20 | Alex Tagliani Barracuda Racing |
98 | 01:02.5098 | 103.664 |
21 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 01:02.5305 | 103.629 |
22 | Sebastian Saavedra Dragon Racing |
6 | 01:02.5581 | 103.584 |
23 | JR Hildebrand Panther Racing |
4 | 01:02.9057 | 103.011 |
24 | Ed Carpenter Ed Carpenter Racing |
20 | 01:03.1420 | 102.626 |
25 | Ana Beatriz Dale Coyne Racing |
18 | 01:03.9670 | 101.302 |
佐藤琢磨、開幕戦セントピーターズバーグで好調を維持
2013-03-22
2013年3月22日、フロリダ州セントピーターズバーグ発
ウィンターテストでABCサプライ・ホンダの速さを遺憾なく発揮した佐藤琢磨は、開幕戦セントピーターズバーグでも好調を維持しています。
全長1.8マイル(約2.9km)の市街地コースで行われたセッションには全25台が出走しましたが、このうち琢磨は5番手となり、ホンダ・エンジンを使うドライバーとしては最上位になりました。琢磨は午前と午後を通じて合計29ラップを走行し、午後のセッションの4ラップ目で104.9mph(約167.8km/h)のファステストラップを記録しました。
この日のトップタイムをマークしたのはシボレー・エンジン搭載のマシーンに乗るウィル・パワーでスピードは105.4mph(168.6km/h)。2番手はディフェンディングチャンピオンのライアン・ハンター-レイで、さらにシモーネ・デ・シルベストロ、オリオール・セルビアと続きました。
各チームは、明日の午前中にもう1度プラクティスを行った後、午後に開かれるホンダ・グランプリ・オブ・セントピーターズバーグの公式予選に挑むことになります。
佐藤琢磨のコメント
「今日はとても強い手応えを感じました。最初のセッションでは、僕たちが理想とするマシーン・バランスから少し外れた状態にありましたが、昼休みの間に修正を図り、午後のセッションでこれが大きく改善されていることを確認しました。さらに、いくつかのことを試し、素晴らしいインフォメーションを手に入れているので、明日はマシーンの状態がさらによくなると期待しています」
(AJフォイト・レーシングのプレスリリースより)