



2004年のF1アメリカGPで表彰台に上って間もなく10年周年を迎えようとしていたとき、佐藤琢磨はベライゾン・インディカー・シリーズ第4戦のグランプリ・オブ・インディアナポリスに挑むため、インディアナポリスのロードコースを訪れていた。
普段であれば9位フィニッシュは特筆に値しない成績だが、No.14ABCサプライ・ホンダにとって極めつけにドラマチックなレースとなった今回は、琢磨とAJフォイト・レーシングが力をあわせて逆転劇を演じたという点において大きな意味があった。
ところで、琢磨やファン-パブロ・モントーヤ、それにセバスチャン・ブールデといった元F1ドライバーがIMSのロードコースでのアドバンテージを有していると考えているのであれば、それは大きな間違いだ。なぜなら、あの当時とはコースがまるで異なっているからである。
「コースは大幅に改修されました」と琢磨。「彼らはいい仕事をしたと思います。IMSなのだから雰囲気がいいのは当然ですが、かつてのグランプリコースに比べると、改修を受けていないのはターン1からターン4までだけで、ターン5以降はまるで異なっています。だから、僕たちにとってはまったく新しいサーキットも同然でした。路面がとてもスムーズなほか、FIA規格を満たした縁石も洗練されたものなので、インフィールドに施された改修は素晴らしいものだと思います。しかも、急減速するポイントが3ヶ所もあるので、バトルという面でもショーという面でも素晴らしいサーキットだといえます」
「僕たちは事前にテストを行ないました。当日は寒かったので非常に速いスピードで走行できましたが、グランプリ・オブ・インディアナポリスが開催された週末は気温が上昇したため、テストで記録されたラップタイムは更新できませんでした。テストではトップにコンマ5秒ほど離されたので、満足できる結果とはいえませんでしたが、まずは可もなく不可もなくといったところでした。ただし、このコースでタイムを稼げるのは基本的にブレーキングとシケインだけなので、全体的に僅差で、トップとの差を埋めるにはかなり努力をしなければいけない状態でした。また、F1で走ったときと同じように、ダウンフォースを大きくすればインフィールドで速くなるものの、ダウンフォースを小さくすればメインストレートのスピードを稼げるという傾向がありました」
決勝が行われる土曜日の朝にウォームアップが予定されていなかったため、どの陣営も木曜日に2回、金曜日に1回実施される計3回のプラクティスですべてを学び取らなければならなかった。「フリープラクティスでは本当に苦しみました。良好なバランスを見つけ出すことができず、僕らは少し遅れをとっていました。今回はマーティン・ポウルマンがチームメイトとしてエントリーしていたため、ふたりで協力してセッティング作業を行いましたが、うまい解決策は見つかりませんでした。僕たちは分担してふたつのプログラムに取り組んだものの、どちらも思うような結果が得られなかったのです」
「僕たちは、金曜日の午前中に試す予定にしていたセッティングがいい結果をもたらしてくれることを期待していましたが、このセッションはウェットコンディションとなってしまいます。これが、僕たちのテストプログラムを試す最後のチャンスだったので、この機会が失われた結果、僕たちはまだ感触を掴んだことのないマシーンで予選に挑まなければいけないことになりました」
残念ながら、琢磨は予選グループ内で8番手となったため、トップ6のドライバーを選ぶセグメント2に進出することができなかった。「0.25秒差と聞くと大したタイム差ではないように思えますが、インディカーのようにコンペティティブなシリーズでは実際の数字以上に大きな意味を持っています。最初のセグメントが終わると急に雲がわき上がり、豪雨が降り始めました。僕にとっては好きなコンディションで、セグメント2に進出していればチャンスとなったかもしれませんが、僕たちのマシーンはウェットでも決して好調とは言えませんでした」
チームはそのとき直面していた問題にも取り組まなければいけなかった。「この週末、僕たちはクラッチの不調に悩まされていました。クラッチのつながるポイントがいつも以上に安定しなかったのです。起こっている現象について夜の間に解析を行い、適切と思われるポジションに設定しましたが、グリッドに向かう際にスタートのシミュレーションを行ったときも満足のいく状態ではありませんでした。クラッチのつながるポイントがずれていて、ただエンジンが空回りしているだけになってしまったのです。このときは他のドライバーが全員スタートした後で僕のマシーンが動き始める状況だったので、さらに問題の原因を追及しなければいけませんでした」
とはいえ、おかげで琢磨は、ポールシッターのセバスチャン・サーヴェドラのエンジンストールがきっかけで起きたスタート直後の多重クラッシュに巻き込まれずに済んだともいえる。「5台か6台のマシーンが横並びになっている様子が見えました。それから何かが舞い上がり、大クラッシュが起きました。僕は破片を避けようとしましたが、何かがフロントノーズに接触してしまいます。この破片は僕が乗り上げたものではなく、どこかから舞い降りてきたものでした」
フロントストレート上に散らばった破片や破損したマシーンを回収するためにフルコーションとなったが、この状況でピットレーン前を通過するマシーンの様子を確認したチームは、琢磨を呼び戻してフロントウィングを交換し、19番手でコースに復帰させた。
レースがグリーンになると、琢磨はすぐに14番手へと浮上した。「リスタートではターン1の進入でいいポジションを取ることができましたが、その後、左リアのスタビリティがひどく低下していることに気づきました。もしかすると破片を踏んだ影響で左リア・タイアがパンクしている可能性も考えられましたが、ある破片が僕のマシーンのアンテナを直撃し、これでテレメトリー・システムが機能しなくなってデータの送信ができなくなっていました。このためチームは左リア・タイアの空気圧が低下しているかどうかを確認できなかったのですが、非常に危険な状況が何度か起きたので、安全を考えて僕はピットに戻ることにしました」
これで琢磨はラップダウンとなったが、次のコーションで失地を挽回することになる。先頭グループにまだピットストップを行っていないドライバーがいて、次のコーションで彼らがピットストップを行うことに気づいていたAJフォイト・レーシングは、まずNo.14ABCサプライ・ダラーラ・ホンダをトップと同一周回に送り戻すと、続いて琢磨をピットインさせ、集団の最後尾に並ばせたのである。
続いてファン-パブロ・モントーヤとグレアム・レイホールがクラッシュしたが、ここで琢磨のマシーンはさらなるダメージを受けることになる。「次のリスタートも成功しましたが、これはかなりエキサイティングなものでした! 僕は誰かとサイド・バイ・サイドになっていたものの、反対側は壁で、しかも何かが舞い上がるのが見えました。このとき、マシーンの進路は変えられなかったので、頭を左側にずらしたところ、モントーヤのウィングが僕のヘルメットをかすりながらヘッドレスト・プロテクターを直撃したのです!ミラーで状況を確認しましたがウィングなどにダメージはなかったので、そのまま走行を続けました。ヘッドレストに大きな穴が開いているのに気づいたのは、レースが終わってからのことでした」
チームは他のドライバーと異なるレース戦略を継続していたが、これと琢磨の健闘があいまって、ほどなく5番手に浮上。ただし、最後のピットストップを行ったことで9番手に後退すると、おいすがるトニー・カナーンを振り切ってそのまま9位でチェッカードフラッグを搔い潜った。
「テレメトリーが使えなく、消費燃費に関する情報がなかったので、とても難しいレースとなりました。最後のスティントとなるリスタート前に僕たちはコース上に留まりました。先頭グループでは最後のピットストップを行いましたが、彼らはとてつもない燃費をセーブしなければなりません。チームの計算では、イエローが出なければ彼らは走りきれない状況だと考えていたので、僕らが再スタート後にやや遅れてピットストップを行ったことはギャンブルに値する効果がありました。というのも、最後のスティントはフラットアウトで走行できたので、前方を走る何人かのドライバーをオーバーテイクできたからです」
というわけで、琢磨はたくさんのドラマを経験することになったが、結果的にまとまったポイントを手に入れることもできた。「レースの展開を考えると、トップ10でフィニッシュできたことは勇気づけられる成績だったと思います」
グランプリ・オブ・インディアナポリスが終わって24時間と経たないうちに、今度はインディ500が開幕し、シリーズ最大の一戦に向けたプラクティスと予選が行われる1週間が始まった。「忙しいスケジュールですが、このままインディ500のプラクティスが始まるのですから、とてもエキサイティングです」
「グランプリ・オブ・インディアナポリスはインディ500に向けた素晴らしいイントロダクションになりましたし、ターン1、ターン7、ターン13では素晴らしいオーバーテイクも見られたので、僕もファンも大いに楽しみました。インディ500に向け、メカニックたちは細部までこだわり抜いたニューカーを用意してくれたので、これを走らせるのがとても楽しみです。ロードコース用のマシーンであれば数週間程度で組み立ては完了しますが、彼らは僕のプライマリーカーを仕上げるのに数ヶ月を費やしました。とても美しいマシーンなので、いまからシェイクダウンが待ち遠しくて仕方ありません」
written by Marcus Simons

POS. | DRIVER/TEAM | No | START | LAPS | LL | Status | PTS |
1 | Simon Pagenaud Schmidt Peterson Motorsports |
77 | 4 | 82 | 6 | Running | 51 |
2 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
28 | 3 | 82 | 18 | Running | 41 |
3 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 10 | 82 | 15 | Running | 36 |
4 | Sebastien Bourdais KVSH Racing |
11 | 7 | 82 | 1 | Running | 33 |
5 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 23 | 82 | 0 | Running | 30 |
6 | Ryan Briscoe NTT Data Chip Ganassi Racing |
8 | 14 | 82 | 0 | Running | 28 |
7 | Jack Hawksworth Bryan Herta Autosport |
98 | 2 | 82 | 31 | Running | 29 |
8 | Will Power Team Penske |
12 | 5 | 82 | 0 | Running | 24 |
9 | Takuma Sato A.J. Foyt Enterprises |
14 | 16 | 82 | 0 | Running | 22 |
10 | Tony Kanaan Target Chip Ganassi Racing |
10 | 9 | 82 | 0 | Running | 20 |
11 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
19 | 18 | 82 | 4 | Running | 20 |
12 | Oriol Servia Rahal Letterman Lanigan Racing |
16 | 22 | 82 | 7 | Running | 19 |
13 | Carlos Huertas Dale Coyne Racing |
18 | 17 | 82 | 0 | Running | 17 |
14 | Marco Andretti Andretti Autosport |
25 | 13 | 82 | 0 | Running | 16 |
15 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 6 | 82 | 0 | Running | 15 |
16 | Juan Pablo Montoya Team Penske |
2 | 8 | 81 | 0 | Running | 14 |
17 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 15 | 80 | 0 | Running | 13 |
18 | Martin Plowman A.J. Foyt Enterprises |
41 | 20 | 80 | 0 | Running | 12 |
19 | Mike Conway Ed Carpenter Racing |
20 | 24 | 58 | 0 | Mechanical | 11 |
20 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 11 | 56 | 0 | Contact | 10 |
21 | Graham Rahal Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 12 | 50 | 0 | Contact | 9 |
22 | Franck Montagny Andretti Autosport |
26 | 21 | 47 | 0 | Contact | 8 |
23 | Sebastian Saavedra KV AFS Racing |
17 | 1 | 0 | 0 | Contact | 8 |
24 | Carlos Munoz Andretti Autosport-HVM Racing |
34 | 19 | 0 | 0 | Contact | 6 |
25 | Mikhail Aleshin Schmidt Peterson Motorsports |
7 | 25 | 0 | 0 | Contact | 5 |
佐藤琢磨、インディ・ロードコースのレースで9位フィニッシュを果たす
2014-05-10
初開催となるグランプリ・オブ・インディアナポリスは、佐藤琢磨とAJフォイト・レーシングにとって実に忙しいレースとなりました。
ポールシッターがスタートに失敗したことで多重アクシデントが発生し、この影響でコース上のいたるところにマシーンの破片が散乱することとなります。琢磨はこの事故をたくみに避けましたが、破片と接触した影響でフロントウィングにダメージを負ったほか、テレメトリー・システムも作動しなくなりました。そのほかにも琢磨のヘルメットをかすめた破片のひとつがヘッドレストに穴を開ける事態となります。
2回目のスタートで琢磨は好ダッシュを決め、7つほどポジションを上げましたが、その後、タイアがパンクしているようなフィーリングを琢磨は感じます。不運にもテレメトリー・システムが作動していなかったためにタイア空気圧が低下しているかどうかを確認できず、次のラップに琢磨はピットストップを行ってニュータイアに交換することとなりました。
レース序盤に2度のピットストップを行ったことで琢磨は周回遅れになっていましたが、それでも諦めずに追い上げを図ります。巧妙な作戦を駆使した結果、48周目にフルコーションとなったときにはリードラップに返り咲きました。
さらにグリーン中に給油を行う作戦などにより琢磨はトップ10まで駒を進めることに成功します。最後の15周はトニー・カナーンから猛追を受けましたが、琢磨はこれを凌ぎきって9位でフィニッシュし、ポイントスタンディングで12番手に浮上しました。
なお、チームメイトでルーキーのマーティン・ポウルマンはレース途中のアクシデントなどが響き、18位に終わりました。
5月11日にはインディ500のプラクティスが始まります。その翌週に予選を行ったのち、決勝は5月25日に実施されます。
佐藤琢磨のコメント
「本当にいろいろなことが起きたレースでした。昨日からクラッチに小さなトラブルを抱えていたので、最初のスタートは苦労しました。昨晩のうちに詳しく調べ、問題の解決を図ろうとしましたが、まだ完全な状態ではなく、このためスタートで大きく順位を落とすことになりました。ひょっとすると、このとき遅れたおかげでスタート直後の事故を回避できたのかもしれませんが、ここで破片と接触した影響でテレメトリーが壊れ、ノーズにダメージを負うこととなりました」
「2回目のスタートでは、黒くて大きな塊が飛んでくるのが見えましたが、隣には別のマシーンがいて、その反対側は壁だったので、避けることができませんでした。この破片がさらに自分のほうに向かってきたため、頭をずらして避けようとしましたが、それでもヘルメットをかすめ、ヘッドレストに大きな穴を開けてしまいました。とても際どいところでしたが、運よく、この破片を避けることができました。とはいえ、これで右側のミラーとヘッドプロテクターにダメージを追いました」
「その後、僕はタイアがパンクしたように感じました。ただし、スタート時のアクシデントでテレメトリーが壊れていたので、空気圧が低下しているかどうかは確認できませんでした。このためピットインしてタイアを交換することになり、順位を大きく落としてしまいます。その後はプッシュを続け、リスタートではいくつかポジションを上げることに成功します。僕の目の前ではいくつもアクシデントが発生しましたが、いずれも避けることができました。そして周回遅れから立ち直り、最後はトップ10に食い込みました。タフなレースでしたが、結果的にはよかったと思います。今日、素晴らしい働きをしてくれたABCサプライ・チームの全員には心からお礼を申し上げます」
(AJフォイト・レーシングのプレスリリースより)

POS. | DRIVER/TEAM | No | Time | Speed |
1 | Sebastian Saavedra KV AFS Racing |
17 | 01:23.8822 | 104.675 |
2 | Jack Hawksworth Bryan Herta Autosport |
98 | 01:24.0788 | 104.431 |
3 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
28 | 01:24.8882 | 103.435 |
4 | Simon Pagenaud Schmidt Peterson Motorsports |
77 | 01:25.2881 | 102.950 |
5 | Will Power Team Penske |
12 | 01:25.5216 | 102.669 |
6 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 01:25.6548 | 102.509 |
7 | Sebastien Bourdais KVSH Racing |
11 | 01:24.5187 | 103.887 |
8 | Juan Pablo Montoya Team Penske |
2 | 01:24.6209 | 103.762 |
9 | Tony Kanaan Target Chip Ganassi Racing |
10 | 01:24.7099 | 103.653 |
10 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 01:24.8839 | 103.440 |
11 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 01:25.1318 | 103.139 |
12 | Graham Rahal Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 01:25.4748 | 102.725 |
13 | Marco Andretti Andretti Autosport |
25 | 01:10.2488 | 124.990 |
14 | Ryan Briscoe NTT Data Chip Ganassi Racing |
8 | 01:10.2261 | 125.030 |
15 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 01:10.3601 | 124.792 |
16 | Takuma Sato A.J. Foyt Enterprises |
14 | 01:10.2804 | 124.934 |
17 | Carlos Huertas Dale Coyne Racing |
18 | 01:10.4264 | 124.675 |
18 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
19 | 01:10.4141 | 124.697 |
19 | Carlos Munoz Andretti Autosport-HVM Racing |
34 | 01:10.5097 | 124.528 |
20 | Martin Plowman A.J. Foyt Enterprises |
41 | 01:10.4591 | 124.617 |
21 | Franck Montagny Andretti Autosport |
26 | 01:10.5571 | 124.444 |
22 | Oriol Servia Rahal Letterman Lanigan Racing |
16 | 01:10.5996 | 124.369 |
23 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 01:10.6413 | 124.296 |
24 | Mike Conway Ed Carpenter Racing |
20 | 01:10.6535 | 124.274 |
25 | Mikhail Aleshin Schmidt Peterson Motorsports |
7 | 01:11.2704 | 123.198 |
佐藤琢磨、インディ・ロードコースの予選で16番グリッドを獲得
2014-05-09
初開催となるグランプリ・オブ・インディアナポリスの公式予選が本日行われ、No.14 ABCサプライ・ホンダに乗る佐藤琢磨は1分10秒28を記録して16番グリッドを手に入れました。チームメイトでNo.41 アルフェ・ヒート・トリーティング・ホンダを走らせるマーティン・ポウルマンは1分20秒45で20番手に終わりました。
佐藤琢磨のコメント
「今日は僕たちにとって難しい1日でした。今朝のプラクティスはウェットコンディションだったので、昨日の解析結果をもとにして決めたセッティングを試す時間がありませんでした。したがって、僕たちはやや先が見通せない状況のまま予選に臨みました。僕たちは全力を尽くしましたが、スピードはまだ不十分でした。クルマはいくぶん改善されたものの、引き続きラップタイムとバランスの点で苦しんでいます。今朝のウォームアップはなかったも同然なので、予選のデータを見直してセッティングを煮詰め、明日はよりいい走りができることを期待しています」
(AJフォイト・レーシングのプレスリリースより)

POS. | DRIVER/TEAM | No | Time | Speed |
1 | Scott Dixon Target Chip Ganassi Racing |
9 | 01:10.4654 | 124.606 |
2 | Simon Pagenaud Schmidt Peterson Motorsports |
77 | 01:10.4845 | 124.572 |
3 | Sebastien Bourdais KVSH Racing |
11 | 01:10.5150 | 124.518 |
4 | Will Power Team Penske |
12 | 01:10.5672 | 124.426 |
5 | Mikhail Aleshin Schmidt Peterson Motorsports |
7 | 01:10.6681 | 124.248 |
6 | James Hinchcliffe Andretti Autosport |
27 | 01:10.7558 | 124.094 |
7 | Graham Rahal Rahal Letterman Lanigan Racing |
15 | 01:10.7893 | 124.036 |
8 | Ryan Hunter-Reay Andretti Autosport |
28 | 01:10.7937 | 124.028 |
9 | Justin Wilson Dale Coyne Racing |
19 | 01:10.7980 | 124.020 |
10 | Marco Andretti Andretti Autosport |
25 | 01:10.8113 | 123.997 |
11 | Tony Kanaan Target Chip Ganassi Racing |
10 | 01:10.8175 | 123.986 |
12 | Charlie Kimball Novo Nordisk Chip Ganassi Racing |
83 | 01:10.8180 | 123.985 |
13 | Juan Pablo Montoya Team Penske |
2 | 01:10.8707 | 123.893 |
14 | Helio Castroneves Team Penske |
3 | 01:10.9026 | 123.837 |
15 | Jack Hawksworth Bryan Herta Autosport |
98 | 01:10.9485 | 123.757 |
16 | Carlos Munoz Andretti Autosport-HVM Racing |
34 | 01:11.0120 | 123.647 |
17 | Ryan Briscoe NTT Data Chip Ganassi Racing |
8 | 01:11.0167 | 123.639 |
18 | Josef Newgarden Sarah Fisher Hartman Racing |
67 | 01:11.0188 | 123.635 |
19 | Takuma Sato A.J. Foyt Enterprises |
14 | 01:11.0400 | 123.598 |
20 | Sebastian Saavedra KV AFS Racing |
17 | 01:11.1683 | 123.375 |
21 | Martin Plowman A.J. Foyt Enterprises |
41 | 01:11.1760 | 123.362 |
22 | Franck Montagny Andretti Autosport |
26 | 01:11.2437 | 123.245 |
23 | Oriol Servia Rahal Letterman Lanigan Racing |
16 | 01:11.3928 | 122.987 |
24 | Carlos Huertas Dale Coyne Racing |
18 | 01:11.3987 | 122.977 |
25 | Mike Conway Ed Carpenter Racing |
20 | 01:11.5687 | 122.685 |
佐藤琢磨、初開催となるインディ・ロードコースの初日プラクティスは19番手
2014-05-08
初開催となるグランプリ・オブ・インディアナポリスのプラクティスが、晴天で暖かい1日となった本日、開催されました。今日は“サンプル”として入場料が無料になったこともあり、多くのファンがサーキットに駆けつけました。
佐藤琢磨とマーティン・ポウルマンのふたりは、暖かいコンディションのなかであまり本領を発揮できなかったNo.14 ABCサプライ・ホンダとNo.41 アルフェ・ヒート・トリーティング・ホンダの問題点を解決する作業に取り組みました。
本日、琢磨は31ラップしてベストタイムは1分11秒04で19番手。チームメイトのポウルマンは37ラップを走って1分11秒17を記録し、21番手につけました。
明日の午後に行われる予選の前に、チームはプラクティスにもう1度、臨むことになります。ただし、明日は猛烈な嵐となることが予想されているので、予選が予定どおり実施されない可能性もあります。
かりに予選がキャンセルされた場合、スターティンググリッドは現時点でのポイントランキング順となるので、琢磨は15番グリッドからスタートすることになります。いっぽうのポウルマンはポイントを獲得していないので、最後尾からレースに挑むことになります。
佐藤琢磨のコメント
「オープンテスト・デイとはコンディションが大きく異なっており、このためラップタイムは大幅に低下しました。これは、気温の上昇によりいかに多くのグリップを失ったかを示すものです。気温はマシーンのバランスに影響するだけでなく、グリップ・レベルも左右してしまいます。また、空気の密度が低下するため、ダウンフォースの低下も免れません。もちろん、気温が低いほうがペースは上がります。今日はグリップとバランスの問題で苦しんだので、まだやらなければいけない仕事がたくさん残っています。嬉しいことは、今回は2カー・エントリーのため、データ量が2倍になっていることです。これを利用して、明日に向けた最適な解決方法を見つけ出したいと思います」
(AJフォイト・レーシングのプレスリリースより)